![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ハノイ市内のイオンモール(ハドン)まで
2時間歩き、日没後に着いたある日。
帰りはバス、だめならタクシー、と
ぼんやり考えていた時、
まさに渡りに船と言える
「新たな選択肢」がそこにいました。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ど派手なボディの車。
真実の愛を求めて地球一周する時に使う
あれではありません。
???な方は「あいのり」で検索。
日本生まれのシェアモビリティサービス、
「mobi」です。
mobiとは?
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
専用アプリで予約することで、
一定のエリア内、またはルートの移動を
定額で利用できる相乗りサービス。
実は、高速バスでおなじみの日本企業、
「WILLER」が展開する事業です。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
たまたま他のお客さんはおらず、
貸し切り状態で出発。
リクライニングもついたレザーシートで
恐縮してしまうほど快適でした。
このサービス、
2021年11月からハノイの中心部で
実証実験が始まったのですが、
その期間中ということで、
無料で利用することができました。
ありがたい。ありがたい。
【注】
ハノイ市内の新型コロナ感染拡大に伴い、
mobiの実証実験は1月12日から
一時休止となっています。
再開および正式運行の日程は未定です。
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※上記画面は2022年1月10日時点の情報です。
運行タイプはいくつかあるのですが、
この日私が利用したのは、
郊外のイオンモールと中心部の数カ所を
決まった時間に往復する、
路線バスのような便です。
上記地図でいうとイオンモールハドンは左下の先端部分にあります
一方、
中心部のエリア内なら
その都度配車してくれる、
タクシーのような便もあります。
私が住むアパートも
実証実験のエリア内に入っていたので、
以前からタクシーのような便は
何度か利用していました。
今回はタクシーのような便を
利用する流れを、ざっとご紹介します。
利用手順&乗り心地は?
専用アプリをダウンロードし
利用登録をするだけで、
すぐに使うことができます。
2022年1月時点では実証実験中のため、
サービスは全て無料ですが、
正式施行後は銀行口座や
クレジットカード等の登録が
必要となるようです。
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アプリでの配車手配は
グラブタクシーとほぼ同様ですが、
エリア内に沢山設けられた
バス停のようなスポットの中から
乗車地と降車地を選びます。
エリア内であれば至る所に
スポットが設置されていますし、
新たなスポットの設置を
要望することもできるので、
どれくらい採用されるのかは不明ですが
路線バスよりも使い勝手はいいかな?
と感じます。
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市内を走るmobiの中から
最寄りの1台がAIによって選ばれ、
乗車地への配車完了時刻や所要時間を
瞬時に導いてくれます。
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時間ぴったりにmobiが到着。
ちなみに他のお客さんがちょうど
私の乗車地で降りていました。
偶然もあるでしょうが、
乗り合いサービスなのに
いまだ乗り合いになったことはなく、
うまく段取りされているなあと思いました。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
そんなわけで今回も貸し切り状態です。
ただ今回はシルバー&ピンクのボディで
派手さはちょっと控えめ。
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安定の高級感です。
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USB充電もできます。
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気品すら感じる丁寧な運転でした。
このあたりも日本仕込みのサービス…
なのかも知れません。
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そして予定時刻きっかりに目的地到着。
派手さ控えめとはいえ
やはりかなり目立つ車なので、
近くを通った方が珍しそうに
mobiを目で追っていました。
地元の人への周知という意味でも、
目を引くピンクのデザインが
うまく効いているように感じます。
なぜハノイに上陸?
このmobiは前述の通り
日本生まれのサービスで、
ハノイ上陸の前から
東京や名古屋の一部エリアで
展開されています。
2021年の8月、
JETRO(日本貿易振興機構)の
「日ASEANにおけるアジアDX促進事業」に
この事業が採択されたのですが、
そこで目指しているのは
渋滞&大気汚染の緩和でした。
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ベトナムの首都ハノイは
大気汚染が非常に深刻で、
世界ワースト1の数値になることも。
その主因の一つがバイク社会です。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
経済発展こそめざましいものの、
ハノイの交通インフラ整備は
かなり遅れを取っています。
着工から10年以上経つメトロも
2021年11月にようやく
1路線が開通したところ。
現状打破は、容易ではありません。
それでもハノイ市人民委員会は5年前、
ハノイ中心部へのバイク乗り入れ禁止を
2030年に実現する!
という政策を打ち出しました。
さらに2021年12月、
バイク乗り入れ禁止を5年前倒しし、
2025年に実現する!
という計画案が議会に出されたのですが、
さすがにそれは早すぎるだろうと
国営メディアも含め否定的見解が相次ぎ、
採択には至っていません。
しかししかし、
政府が本気で渋滞をなんとかしたい!と
思っていることは伝わります。
そんな思いをアシストすべく、
日本生まれのmobiが
ハノイにやってきた、というわけです。
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ちなみに私がmobiで降り立った
上記写真の場所、
奥に見えるのは2016年末に開業した
バス高速輸送システム=BRTの駅です。
※バスと路面電車を足して2で割ったようなシステム。
さらにそこから1分ほど歩くと…
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2021年11月に開業したメトロの始発駅、
カットリン駅があります。
メトロについての過去記事はこちら!
「バイクなしの生活なんてありえない!」
という声が、
少なくとも私の周りでは
圧倒的多数のハノイですが、
ありえないことを形にする布石は
着実に打たれている、というのが、
日々ハノイ中心部を徒歩移動する
私の印象です。
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渋滞緩和に環境対策、
さらには共働き世帯の増加による
子どもの安全な移動手段としての役割が
mobiには期待されています。
日本生まれのサービスが
ベトナムで派手に活躍する姿を、
私はひそかに応援したいと思います。
おすすめ記事
mobiベトナム上陸の経緯については、
ハノイにお住まいのライター、
新妻東一さんが書かれた記事に
わかりやすくまとめられています。
新妻さんよりシェアのご承諾を頂きました。ありがとうございます!
ぜひご覧下さい!
読んでいただきありがとうございます!
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