首都の中心部からバイクがなくなる!?日本生まれの新交通サービスがベトナムで活躍 

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ハノイ市内のイオンモール(ハドン)まで

2時間歩き、日没後に着いたある日。

 

帰りはバス、だめならタクシー、と

ぼんやり考えていた時、

 

まさに渡りに船と言える

「新たな選択肢」がそこにいました。

 

  

 

ど派手なボディの車。

 

真実の愛を求めて地球一周する時に使う

あれではありません。

???な方は「あいのり」で検索。

 

日本生まれのシェアモビリティサービス、

「mobi」です。

 

 

mobiとは?

 

専用アプリで予約することで、

一定のエリア内、またはルートの移動を

定額で利用できる相乗りサービス。

   

実は、高速バスでおなじみの日本企業、

「WILLER」が展開する事業です。

 

 

たまたま他のお客さんはおらず、

貸し切り状態で出発。

リクライニングもついたレザーシートで

恐縮してしまうほど快適でした。

 

このサービス、

2021年11月からハノイの中心部で

実証実験が始まったのですが、

 

その期間中ということで、

無料で利用することができました。

ありがたい。ありがたい。

 

【注】

ハノイ市内の新型コロナ感染拡大に伴い、

mobiの実証実験は1月12日から

一時休止となっています。

再開および正式運行の日程は未定です。

  

mobiアプリ画面より

※上記画面は2022年1月10日時点の情報です。  

 

運行タイプはいくつかあるのですが、

 

この日私が利用したのは、

郊外のイオンモールと中心部の数カ所を

決まった時間に往復する、

路線バスのような便です。

上記地図でいうとイオンモールハドンは左下の先端部分にあります

 

一方、

中心部のエリア内なら

その都度配車してくれる、

タクシーのような便もあります。

 

私が住むアパートも

実証実験のエリア内に入っていたので、

以前からタクシーのような便

何度か利用していました。

 

今回はタクシーのような便

利用する流れを、ざっとご紹介します。

 

 

利用手順&乗り心地は?

専用アプリをダウンロードし

利用登録をするだけで、

すぐに使うことができます。

 

2022年1月時点では実証実験中のため、

サービスは全て無料ですが、

正式施行後は銀行口座や

クレジットカード等の登録が

必要となるようです。

 

  

アプリでの配車手配は

グラブタクシーとほぼ同様ですが、

エリア内に沢山設けられた

バス停のようなスポットの中から

乗車地と降車地を選びます。

 

エリア内であれば至る所に

スポットが設置されていますし、

新たなスポットの設置を

要望することもできるので、

どれくらい採用されるのかは不明ですが

 

路線バスよりも使い勝手はいいかな?

と感じます。

 

市内を走るmobiの中から

最寄りの1台がAIによって選ばれ

乗車地への配車完了時刻や所要時間を

瞬時に導いてくれます。

 

 

時間ぴったりにmobiが到着。

 

ちなみに他のお客さんがちょうど

私の乗車地で降りていました。

 

偶然もあるでしょうが、

乗り合いサービスなのに

いまだ乗り合いになったことはなく、

うまく段取りされているなあと思いました。

 

 

そんなわけで今回も貸し切り状態です。

ただ今回はシルバー&ピンクのボディ

派手さはちょっと控えめ。

 

 

 

安定の高級感です。

 

 

USB充電もできます。

 

 

気品すら感じる丁寧な運転でした。

このあたりも日本仕込みのサービス…

なのかも知れません。

 

 

そして予定時刻きっかりに目的地到着。

 

派手さ控えめとはいえ

やはりかなり目立つ車なので、

近くを通った方が珍しそうに

mobiを目で追っていました。

 

地元の人への周知という意味でも、

目を引くピンクのデザインが

うまく効いているように感じます。

 

 

なぜハノイに上陸?

 

このmobiは前述の通り

日本生まれのサービスで、

ハノイ上陸の前から

東京や名古屋の一部エリアで

展開されています。

 

2021年の8月、

JETRO(日本貿易振興機構)の

「日ASEANにおけるアジアDX促進事業」に

この事業が採択されたのですが、

 

そこで目指しているのは

渋滞&大気汚染の緩和でした。

 

ベトナムの首都ハノイは

大気汚染が非常に深刻で、

世界ワースト1の数値になることも。

 

その主因の一つがバイク社会です。

 

経済発展こそめざましいものの、

ハノイの交通インフラ整備は

かなり遅れを取っています。

 

着工から10年以上経つメトロ

2021年11月にようやく

1路線が開通したところ。

 

現状打破は、容易ではありません。

 

 

それでもハノイ市人民委員会は5年前、

ハノイ中心部へのバイク乗り入れ禁止を

2030年に実現する!

という政策を打ち出しました。

 

さらに2021年12月、

バイク乗り入れ禁止を5年前倒しし、

2025年に実現する!

という計画案が議会に出されたのですが、

 

さすがにそれは早すぎるだろうと

国営メディアも含め否定的見解が相次ぎ、

採択には至っていません。

 

しかししかし、

政府が本気で渋滞をなんとかしたい!

思っていることは伝わります。

 

そんな思いをアシストすべく、

日本生まれのmobi

ハノイにやってきた、というわけです。

 

 

 

ちなみに私がmobiで降り立った

上記写真の場所、

奥に見えるのは2016年末に開業した

バス高速輸送システム=BRTの駅です。

※バスと路面電車を足して2で割ったようなシステム。

 

さらにそこから1分ほど歩くと…

 

 

 

2021年11月に開業したメトロの始発駅、

カットリン駅があります。 

メトロについての過去記事はこちら!

 

 

「バイクなしの生活なんてありえない!」

という声が、

少なくとも私の周りでは

圧倒的多数のハノイですが、

 

ありえないことを形にする布石は

着実に打たれている、というのが、

日々ハノイ中心部を徒歩移動する

私の印象です。

 

 

渋滞緩和に環境対策、

さらには共働き世帯の増加による

子どもの安全な移動手段としての役割が

mobiには期待されています。 

 

日本生まれのサービスが

ベトナムで派手に活躍する姿を、

私はひそかに応援したいと思います。

 

 

おすすめ記事

mobiベトナム上陸の経緯については、

ハノイにお住まいのライター、

新妻東一さんが書かれた記事に

わかりやすくまとめられています。

新妻さんよりシェアのご承諾を頂きました。ありがとうございます!

 

ぜひご覧下さい!

 

 

 

読んでいただきありがとうございます!

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