メイドインジャパンの落とし穴~日本製は日本製じゃないかも知れない話

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こないだベトナムの友人から

お菓子をもらいました。

 

 

Oritoという、海苔のクラッカーです。

 

よくみるとパッケージには、

ジャパンテクノロジーやら

クオリティジャパンエクスポートやら

もう「日本的なやつですわ」アピールが

すごいのですが。

 

 

 

裏の説明を見たら、

生まれも育ちもベトナムでした。

 

さすがにメイドインジャパンとは

書かれていませんでした。

正直、日本では売れなさそう…

(ファンの人いたらごめんなさい。。)

 

こういうお菓子とか家電なんかは

まだまだ日本ブランドが人気なので、

 

紛らわしい表記はともかく、

日本人としては

なんかありがたくも感じました。

 

・・・そういえば、

「MADE IN JAPANってなんだろう」と

ふと思い立ったので、 

調べてみました。

 

MADE IN 〇〇 の定義

すごくざっくりまとめると、

 

「物の国籍」を決めるルールは

国や物によって異なるけれど、

複数の国で加工される物の場合、

「性能ができあがる工程をした国」

〇〇製と表示するのが原則。

  

だそうです。

 

例えば服の場合、

インドの綿花を使って中国で織物にし、

ベトナムで縫製して日本で検品

という製品があったとします。

 

この場合、

「服」という性能にする工程は

縫製をしたベトナムになるので、

一般的には「MADE IN VIETNAM」

となるそうです。

 

なんとなくわかりますね。

 

ただこれ、何をもって

「性能が備わった」と言うかは

かなりあいまいなようで。

 

たとえば先述の服にしても、

「いや、うちの製品は

 日本で手直しをしてる。

 そこで初めて性能が備わるから

 MADE IN JAPANだ」

 

とか主張されてしまうと、

すごくグレーだけれど

景品表示法違反とまでは言えない、

つまり、まかり通ってしまうようです。

 

 

どこまでも広い日本製

「MADE IN JAPANの範囲って

 実はすごく広くない?」

と思いますよね。

 

「日本の職人が手がけた伝統の△△△」 

 みたいな宣伝文句をよく目にしますが、

 

日本の職人が手がけたのが

たとえ最終チェックだけでも

「日本製」と名乗れてしまうし、

そのチェックを「私職人です」と名乗る

留学生がバイトでやっていても、

やっぱり「日本製」になり得るのです。

 

そういえば去年、日本の大手アパレルで

「中国がウイグルの人に強制労働させて

 作った綿花を使ってるのでは?」

という疑惑がありましたが、

何も大手に限ったことではありません。 

 

〇〇製の表示にさえ至らない原料は

トレーサビリティが機能しない以上、

外部の人は証明のしようがない。

何かの事件になって捜査のメスが入ればわかるかも知れませんが。

 

つまり「日本製」とされる服だって

強制労働の綿花を使っている可能性は

否定できないのです。

 

法律の網ではどうしようもない

「ウソ・大げさ・紛らわしい」は

自分で見抜くしかない。

 

産地ブランドに惑わされず、

レビューのステマに惑わされず、

自分が良いと思った物を買うしかない。

 

MADE IN JAPANの罠を調べながら

そんなことを再認識しました。

 

 

 

その点、さっきの海苔クラッカーは

MADE IN JAPANとか書いてないので、

渾身の「日本的なやつアピール」も

ずいぶんかわいいものだと思いました。

 

しかも箱の裏をよく見たら・・・

 

 

 

「街を”美くしく”しましょう。」

って書いてありました。

 

送り仮名を間違えながら、

そんな所まで日本っぽくしてて

かわいいやつめ。

 

Photo by Eddi Aguirre

 

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