ハノイの食事情をお伝えするシリーズ、
国の北から’21秋~食欲
第3弾は「フルーツ」です。
【過去のシリーズはこちら】
プロフィールにも書いていますが、
筆者は無類のフルーツ好きです。
ベトナムは果樹栽培に適した熱帯気候な上、
山間部は雪も降るくらい寒暖差があるため、
ほんとに多種多様な果物が出回ります。
マニアックな果物紹介は
もう少し研究してからとしまして、
今回はフルーツ好きの中年男が
最近の食生活&好みで選んだ、
「日本でもおなじみの
ベトナムフルーツベスト5」
をご紹介します!
※価格は全てスーパーで購入したときのものです
第5位 チャーミーグリーンな大家族
第5位はレモンです。
「日本でもおなじみ」と銘打ちながら、
いきなり外角ギリギリのコースを
狙った感は否めません。。
それでもあえてレモンを
このランキングに入れたのは、
実は私がベトナムに来てから
「口にする回数が最も多い果物」だと
気づいたからです。
シリーズ第2弾「自炊フォー」編でも
さらっと触れましたが、
ベトナム人がフォーを食べる時、
そこには必ずと言っていいほど
緑色のレモンがあります。
※キンカンが代役を務めることもあります
すっきりとしたフォーのスープに
このレモンをちゅっ!としぼると、
酸味と塩味の化学反応かと思うくらい
別の激うまスープに早変わりします。
今や1日3食の半数近くを
フォーに捧げる私にとって、
紛れもなく最も身近なフルーツです。
日本で一般的な黄色いレモンも、
初めはみんな緑色をしています。
最近では「青レモン」として
出回ることもありますね。
しかし正確に言うと、
ベトナムに出回っている緑色の「レモン」は
日本で言う「青レモン」ではありません。
ベトナムのレモンは酸味が控えめで、
日本で言うと「かぼす」か「すだち」に
該当すると思われます。
「なら最初からレモンって言うな!」と
頭にレモン汁をかけたくなると思いますが、
どうかリスントゥマイハート。
フォーについているレモンは
ベトナム語で
「chanh(チャイン)」と言いますが、
日本で一般的なレモンのことは
「chanh vàng」と言います。
「vàng」は「黄色」という意味なので、
日本で言うレモンはベトナムで
「黄色いチャイン」と表現されます。
よって、
「レモン=チャインの仲間」となります。
「チャイン=レモン」という
数学ばりの公式は証明できませんが、
レモンにもいろんな種類があるのだから、
フォーについているchanhは
もうレモンで良いじゃないか。
という和平交渉をもって、
勝手ながらこのレモン論争に
終止符を打たせていただきます。
あ、値段・・・
ピンポン球以上、ビリヤードの球未満
というサイズ感×5で10000ドン(50円)。
レモンとは思えないお得感です。
第4位 紅に染まりし蒼き玉
第4位はスイカです。
日本では夏の風物詩ですが、
ベトナムはほぼ年中出回っています。
天国じゃ。
ホテル隔離明けの初日、
一人暮らしという現実をかなぐり捨てて
早速1玉買いしました。
1玉約2キロで6万ドン弱(約290円)と
お手頃価格でしたが・・・
残念。
腐っていて味もダメダメでした。
※果肉が黒ずんでいたら食べない方が良いです
フルーツ王国だから大丈夫だろうと思って
ろくにチェックせず買うとこうなります。
初歩的なミス。
くやしいので数日後、
別のスーパーでカットスイカを購入。
これで26000ドン(約130円)。
一見割高に思えますが、
重さあたり価格は1玉買いと同じでした。
うん。
いい食感!
日本のスイカより総じて糖度は低いので、
少ーし物足りない気もしますが、
夏場にほてった体でかぶりつくには
こういうさっぱりしたスイカもいいなと、
秋の夜長に思いました。
第3位 青から黄色に変わる頃
第3位はバナナです。
日本の「好きな果物ランキング」で
何度も首位に輝く人気者は、
ベトナムでも超メジャーです。
こないだ買ったベトナム産バナナです。
大きめサイズ8本で
20000ドン(100円)弱でした。
スーパーとコンビニの
中間みたいな店で買ったので、
ちょっと高め。
市場だと上手くいけば
半額くらいでたたき売ってくれます。
ベトナムでは、未熟な青バナナ(緑色)も
黄色と同じくらいよく見かけます。
私が買ったバナナも購入時点では
青みがうっすら残っていました。
青バナナは生だとおいしくないので
蒸したり炒めたりして食べてもよし、
黄色くなるのを待って食べてもよし。
私は甘さ控えめ&かためが好きなので、
そのうち青専門ハンターになりそうです。
ちなみに日本で出回っているバナナは
大半がフィリピン産ですが、
2013年から日本でも
ベトナム産バナナが出回っています。
ぜひ、食べ比べてみて下さい!
第2位 太陽が先か卵が先か
第2位はマンゴーです。
産地や種類によって
色も形も全然違うのですが、
私は少し青みが残ったかため&
果肉の繊維がごつくないものが好きです。
隔離明け直後に買ったマンゴー。
美しいビーチで有名なニャチャン産です。
中年男のげんこつサイズで14000ドン(約70円)。
カットマンゴーも良いのですが、
中に大きな種があるので、
ナイフでとぅるんと剥いて
かぶりついたほうが食べやすいです。
うん!
うまい!
安い!
早い!(食べ終わるのが)
ベトナムに来てから
マンゴーは週2ペースで買ってますが、
ハズレはほぼありません。
フルーツ愛好家としては
家に1ダースは常備したくなる、
もはや卵のような存在です。
ベトナム産マンゴーは
日本でも2015年に輸入解禁。
さあ、冷蔵庫の卵スペースを
ベトナム産マンゴーで埋め尽くしましょう!
※入りません
番外編 その1
第1位! の前に!
ランク入りは逃したものの、
ぜひ注目いただきたいフルーツを
2つご紹介します。
番外編1つ目はライチです。
かつて日本ではほぼ冷凍ものしか
出回っていませんでしたが、
国産もありますがとても希少
2019年12月、
ベトナム産の生ライチが輸入解禁!
シーズンを迎えた翌2020年夏、
日本のスーパーでも
買えるようになりました。
私も日本で食べてみましたが、
解凍したライチにはない
やさしい香りと甘みに感動しました。
今回ランク外としたのは
私の都合です。
ベトナムで生ライチが出回る時期は
5~7月と短いため、
9月にハノイ入りした私は
まだ食べられていないという理由です。
来年夏にこのランキングをやれば、
確実に上位入りすることでしょう。
話が少しそれますが、
ライチは食べ過ぎに要注意です。
イギリスの医学誌に掲載された論文では、
「ライチの種に含まれる毒素を
空腹状態で大量に摂取すると
低血糖や脳炎を引き起こす恐れがある」
としています。
論文はこちら→「THE LANCET」のサイトへ
どんな食品もそうですが、
適量を心がけましょう!
番外編 その2
番外編2つ目はリンゴです。
ハノイのスーパーにも
リンゴはたくさん置いてありますが、
目にしたのはほぼ全て
ニュージーランド産でした。
私も先日買ってみました。
左は日本生まれの品種「ふじ」です。
それぞれ16000ドン(80円)くらい。
ニュージーランド産の日本の品種を
ベトナムで味わうという、
異文化サラダボウル感に浸るために
味は期待せず買ったのですが、
これがすごくおいしい!
海外のリンゴにありがちな
もさっとした食感はなく、
甘さ・しゃきしゃき感ともに抜群!
かぶりついたので写真は控えます・・・
生まれはニュージーランドでも、
まぎれもなく日本の「ふじ」。
日本産と言われても信じてしまうレベル。
こりゃあ、本場の日本も
どげんかせんといかんと思いましたが、
すでに手は打たれていました。
リンゴ王国・青森県のJA全農は
2015年からベトナムにリンゴを輸出し、
年々その量を拡大しているとのこと。
輸出の条件緩和を追い風に、
ジャパニーズフルーツのベトナム進出は
着実に伸びています。
(参考:農林水産省ホームページ)
青森産リンゴのベトナム上陸は例年12月。
その頃、ベトナムのスーパーには
季節が真逆のニュージーランド産に代わり、
「ジャパニーズアップル」が
ずらりと並ぶことでしょう。
異国の地で食べる本場の味を
楽しみにしています!
・・・ということで、
リンゴは「ベトナム産ではない」ため
番外編としました。
第1位 紅白の青いピンク
フルーツ好き中年男が選ぶ、
「日本でもおなじみの
ベトナムフルーツベスト5」。
第1位は、
ドラゴンフルーツです!
ベトナムでは青龍という意味の
「thanh long」と呼ばれています。
ど派手なピンクの外見と
上品な甘みという内面を併せ持ち、
そのギャップに私のような中年男は
まんまとやられてしまうわけです。
日本では中身がモノトーンの
「白肉種」が多く出回っていますが、
私がおすすめするのは
見るも鮮やかな「赤肉種」です。
赤は白より酸味が少なく、
やさしい甘みがさらにアップという
ハイグレードモデルです。
白は白でさっぱりしてておいしいです
ビールの中ジョッキくらいのサイズで
1個約18000ドン(約90円)。
可食部が多いので、お得感満載。
うまい・安い・早いの三拍子は
マンゴーをも上回ります。
特にこのように、
半分に切ってスプーンで掘るスタイルが
ものすごく食べやすい!
すくいやすさは半球型の市販ゼリー並で、
皮が特殊な容器に思えてくるほど。
味、コスパ、食べやすさ、ギャップ、
あらゆる面で私を感動させてくれたので
栄えある初代フルーツ王者に選びました。
ベトナム産の赤肉ドラゴンフルーツは
日本でも2017年から販売されています。
皆様もぜひご賞味下さい!
いまどきの市場とスーパー
今回はベトナムのスーパーで購入した
おなじみフルーツをご紹介しましたが、
「ベトナムでの買い物」と言えば、
ローカル色満載の市場を
想像される方も多いと思います。
私も語学勉強がてら市場に出向き
値切り交渉にも挑戦していますが、
ベトナム初心者にはなかなか難しく
戦績は五分五分といったところ。
先日は、
「当店は2021年1月から
値切りをしないことにした」と
市場の概念を覆す理由で
値切りを断られました。
※断られた店は上記写真の店ではありません
ローカルな市場にも、
グローバルな風が吹いています。
市場で買う果物の相場は
スーパーより1~2割は安いのですが、
品質の安定性や品揃えの面から
「いま若い人はスーパー利用が主流」と
語学の先生がおっしゃっていました。
果物好きのベトナムビギナーとしては、
スーパーの買いやすさにも甘えつつ、
対面販売の場数を踏んで、
市場も応援していきたいと思います!
第4弾へ続く。
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