「押すなよ!」と言われるほど
なぜか押したくなる、
あの衝動が頭をかすめました。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
ハノイの路線バスにある、
SOSと書かれたボタン。
実はハノイではバスを降りる際、
このボタンを押して
運転手に知らせるのです。
日本なら「次とまります」という
ストレート表現が定番ですが、
よりによってSOSです。
そう、
遭難時の緊急救助要請に使う
あのモールス符号です。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
バスジャックに備えた
緊急ボタンにも思えますが、
車内に20基くらいあるので
備えすぎです。
他のお客さんが降車の際
ガンガンSOSしているのを見て、
私はようやく
「押していいボタン」と確信しました。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
そんな物騒(?)な
ハノイの路線バスですが、
実はとても安くて便利な乗り物です。
利用の手順をざっとご紹介します!
ハノイ市内路線バスの乗り方
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
バス停にはこのように、
路線番号と主な経由地・終点が
書かれています。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
日本のような時刻表はありません。
待てば、やがて、来ます。
(中心部だと10分~15分おき)
専用サイトに路線図があるので、
予め調べておけば安心です。
Transercoホームページ
http://timbus.vn/
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
来ました!
乗車すると車掌さんが
「どちらへ?」と聞いてくるので、
行き先を伝えて切符を購入します。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
運賃は市内近郊なら
一律7000ドン(約35円)。
タクシーだと10万ドン近くかかる距離も
路線バスなら10分の1以下の価格です。
先日開業したメトロと比べると
速さこそ劣りますが、
安さと路線カバー率は圧倒的ですね。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
まだ新しいせいか、きれいな車内です。
音や揺れも日本とさほど変わりません。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
切符を買ったらあとは
車内アナウンスの「地名」に耳を傾け、
先述のSOSプッシュで降りればOK。
とはいえ、
目的地がどのくらい先なのか
知っておかないとそわそわするので、
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
車内にある停留所一覧で
ざっくりつかんでおきましょう。
またはGoogleマップなどで
現在地を確認すれば
乗り間違えてもすぐ気づけますね。
ちなみに私がこの日乗ったバスは
利用者が5人くらいだったので、
目的地に近づくと車掌さんが
「次だよね」と声かけしてくれて、
SOSボタンを押さなくても
止まってくれました。
日本の路線バスには
車掌はほとんどいないので、
こういう気づかいはほっこりします。
本当にこわい降車時の話
バスを降りる際に
かなり注意すべきポイントがあります。
それは、
客が降りる前に
バスが動き出す
ということ。
メトロの記事でもちらっとご紹介しましたね
1人だけ降りる状況だと
あまり出くわさないのですが、
同じ停留所で複数人が降りる場合、
最後に降りる人はかなりの確率で
徐行するバスから
飛び降りる形になります。
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
地元の人いわく、
運転手は決められた時間内で
運行できたか厳しくチェックされ、
遅れなどがあると
給料から引かれるそうです。
時刻表がないバス運行の裏では、
運転手が生活を懸けたタイムレースを
繰り広げていたのです。
なので降りる際は安全のため、
早めに降車口に近づいておきましょう!
SOSについて本気出して考えてみた
![](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
停車ボタン=SOSの理由を
何人かに聞いてみましたが、
明解な答えはまだ得られていません。
みんな物心ついたころから
SOSしていたようです。
「SOS」とはそもそも、
モールス符号で打電しやすい
(=慌てていても伝えやすい)
文字の組み合わせなので、
言葉自体に意味はありません。
ASAPとかPPAPみたいに
何かの略称かと思いましたが、
そういうわけでもないようです。
なので私は今のところ、
「助けを求める」という本来の合図が、
「降車の助けを乞う」合図に派生した
と解釈しています。
ちなみに、
何かを禁止されると余計に
それをやりたくなってしまう現象を、
心理学用語で
カリギュラ効果と言います。
ダチョウ倶楽部さんの鉄板前フリ、
「押すなよ!」がまさにそうですし、
私の息子や娘が大好きな
ベストセラーの絵本にも、
このカリギュラ効果を応用した
「押すなよ!」が登場します。
↓これです。
このカリギュラ効果の視点から
SOSボタンの意義を考えてみると・・・
~~ ~~ ~~ ~~
「押すなよ!」と言わんばかりの
物騒なボタンを用意することで、
客の速やかな意思表示を間接的に促し
運行管理をしやすくしている。
という仮説が立つではないでしょうか。
ただの思い付きですが、
あの運行タイムレースの実態を踏まえると
案外、的を射ている気がします。
そのうち論文書いてみよう。
まずどこかの教授にSOSしなければ。
読んでいただきありがとうございます!
![にほんブログ村 海外生活ブログ ベトナム情報へ](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
![にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ](https://vietgj.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
↑こちら↑をクリック頂くと、
各キーワードに関連した
他の方のブログもチェックできます!
「にほんブログ村」のランキングサイトです
キャッシュの問題でブログが更新されない場合も
「にほんブログ村」経由だと最新記事が表示されます!
Twitterでも時々発信しますので、
フォロー頂けたらうれしいです!
Twitter→@gakujin_asia